思索

言葉の発生とともに倫理は生まれ、論理は生まれ、悩み事が生まれた。 言葉の発生から人間の苦悩が生まれたのは悲劇であるが、それを含めて人間性なのだ。

かんたんに謝るのやめましょうや

今年の非常に暑かった夏に、ガリガリ君が品薄になって、そのメーカーがWEBにお詫びを掲載したのだそうだが(http://www.akagi.com/whatsnew/222010123178.html) なぜお詫びなのだろう? たくさん買ってくれてその御礼ならわかるのだが。 ガリガリ君が売り切…

形而上学=絵空事

ゲーデルもヴィトゲンシュタインも論理実証主義者たちからは距離を置いた。論理実証主義は、論証も実証も不可能な形而上学(絵空事)を否定しようとする運動だからゲーデルやヴィトゲンシュタインの目指した方向と共通しそうなのに。 おそらく二人はこんなこ…

ア・プリオリな知識

ゲーデルの哲学的信念である「現在知られているよりも、比較にならない多くの知識が、ア・プリオリに存在する」という命題がひっかかっている。 ア・プリオリに存在する知識とは何か? 例えば、ゲーデルがそれを証明するよりも前に「不完全性定理」が成り立…

いったん山とかの自然の中に出ると、食べられる山菜を知ってるやつとか、魚を採れるやつとか、体力のあるやつや頭のよいやつの方が圧倒的に偉い。そりゃもう素直に偉いと認められて尊敬できる。それは極端として、ともかく体力でも知識でも能力の高いやつの…

刹那の意識

通勤電車での帰り道でぼーっと考えることに、同じ電車に居並んで帰宅するこれらの人たちは、あと100年したらだれ一人この世におらず、その人たちが思っていたことはすべて無になるのだなあ、ということだ。 その人の感じている喜び、悩み、愛情、小さな希…

トートロジーという出発点

以前トートロジーが語るものは何かと書いた。ヴィトゲンシュタインによればトートロジーは現実の世界に何物も対応しないと言ったけれども、そうだとすると普段発する挨拶やその他膨大な言葉が彼によれば情報のない無意味な言葉ということになる。 逆に考えて…

超越論的観念論

デカルトは「疑っているこの私」だけは疑えない事実として自らの"うち"にあるものは確かだとした。"そと"にあるものの無矛盾性とか確実性については神の誠実性を持ち出した。カントは"そと"にあるもの、たとえば目の前のコーヒーカップやパソコンや、時間や…

意識のハード・プロブレムという難問

心身問題とか心脳問題とか、ハードプロブレムと言われている問題を考えてみる。 こんな思考実験をしてみる。 ついになぜ体に(脳に)意識が宿るのか解明されたとする。その解明した科学者が書いた、脳と意識の秘密を説明した本をあなたが読んでみるとする。…

トートロジーの語るもの

「明日は今日の次の日である」というのはトートロジーだ。今日の次の日のことを明日というのだから。「明日は今日の次の日である」という命題は必ず真になる。国語辞典なんてトートロジーのかたまりかもしれない。 4.6.1 命題は、それが語っていることを示し…

「ゼロからの論証」・シミュレーション・アーギュメント

シミュレーションされる側はシミュレーションされていることをわからない PC仮想化ソフトというものがある。マイクロソフトの"Virtual PC"とかSUNの"Virtual Box"、"VMware"などある。これをパソコンにインストールすると、仮想マシン(VM)というソフト的パソ…