御岳の捜索について

このところ毎日、御岳山の捜索活動を注視している。
3000メートル級の山だから10月半ばになれば降れば雪になるし、11月に入ったらもう雪山だと考えねばならない。本当に時間がないにもかかわらず、山頂付近が悪天候で活動できない日もある。自衛隊や消防、警察の数百人規模の人海戦術を行っているというのが驚きで、もしもう一度噴火したらいうことはあまり考えたくない。ぬかるんだ火山灰で足を取られるような状況では、あの人たちは逃げようがないじゃないか!本物の危険に身を晒して救助活動は行われていて、背筋が寒くなる。噴火しませんようにと祈るしかない。台風18号の通過後、機動隊の装備だろうか、盾が配られたのは良いことだと思った。
金属探知機も使っているが、普通の登山の荷物って、金物はあまり持っていない。せいぜい持っている金属物はガスコンロとかガスカートリッジだし、それもなければほとんど探知できる物がない。
ヘリで3000メートルまで一気に上がってしまうため、どうしても高山病にかかる人は出る。高度障害が出るか出ないかはその人の体質みたいなものだから、救助活動している人たちがいくら鍛え方が違うからといっても、具合が悪くなる人は悪くなる(鍛えられるような部分じゃない)。
おそらく今月中がリミットで、見つからなかった方がまだいたら、捜索再開は来春となるだろう。それも5月中はまだ雪があるだろうから、6月あたりから。重機を入れて積雪を除去する。雪解け水が得られる場所なら、ホースを引いて火山灰に溝を掘る。いろいろ方法を考えて見てるのだが、その時の噴火の状況がどうなっているかまったくわからないし、考えても仕方ない。東北の震災の後、陸上自衛隊の人たちはそれこそシラミ潰しに津波後の土地で犠牲者を探したのだし、きっと同じように最後の一人を見つけ出すまで捜索するんだろう。本当に頭が下がるばかりである。