暗雲


RDP III
Nikon F6 AF Nikkor 35mm F2.0
1/180 F13
Nikon COOLSCAN V ED



ニコンのクールスキャンだけど、これはフラットベッドスキャナではなくて絶滅寸前のフイルムスキャナである。
最近ではフラットベッドでもかなりよいスキャンができるらしい。
ポジをライトボックスで見るとすごく美しくて、ダイレクトプリントしたらその結果にがっかりしたという経験があるが、ライトボックスで見ている時は猛烈にラチチュード(ダイナミックレンジ)の広い肉眼で直接光を見ているわけで、暗部だろうがハイライト部だろうがちゃんと見え、しかも脳という最強の画像処理装置が働くので統合して映像になる。これがどれくらい最強かというと、目玉は二つなのに見えてる像は1つになってるくらい最強だ。

クールスキャンにはオートフォーカス機能があるが、ピントを合わせるポイントを中央にしたりフイルムの隅にしたりするとピントの値が変わっているのがわかる。きっとフイルムに反りや湾曲があるから物理的にそうなるのだろう。結局、撮影する時にピントを合わせた位置にスキャナもピントを合わせるのが良いようだ。
プレビューのスキャンで色の偏りがあれば、アナログゲインのRGBを調整する。全体のゲイン(露出)をプラスマイナスに振ってみて意外な色が出てこないか試してみる。
スキャナも一種のデジカメなので、暗部にノイズが出る。それを避けるにはアナログゲインを上げて信号レベルを上げるが、もちろん白飛びする部分が出ることがある。救えない場合は撮影時の露出失敗だ。スキャナもラチチュード上がったり、暗部が低ノイズになってくれないだろうか。
トーンカーブをいじってコントラストを調整、この時も意外な色が出てこないか見てみる。出てきたら(それが良い方向だったら)、それを生かすようにしてみる。ネガの方が意外な色が出てくる場合が多い。
その後、LCHエディタで彩度を好みに上げたり落としたりする。LCHエディタは使わないに越したことは無いと思っている。それから本番のスキャン・・・と、これが今のところやっている方法。