露出補正の方法

FM3Aの巻き戻しノブ横にある露出補正ダイアルはロックしてあるボタンを押してまわすのだが、このボタンは押しにくく、カットごとの露出補正には使いづらい。露出補正ダイアルは装填してあるフイルム1本を増感や減感するときに使うべき。カットごとに露出補正をするにはマニュアル露出モードにしてシャッタースピード変更により行う。
ファインダー左側の露出計は、細い指針が露出計の示すシャッタースピード、青い透明の指針が機械制御される(実際の)シャッタースピードである。2本の指針が重なったときに適正露出となる。
露出補正を行うには2本の指針を意図的にずらす。シャッターダイアルで動くのは透明な指針であるから、細い指針より透明な指針を下回らせると低速なシャッタースピードになりプラス補正になる。逆に細い指針より透明な指針を上回らせると高速なシャッタースピードになりアンダー補正になる。露出計のシャッタースピードの段数を見ながら1段、2段分の補正を行う。


露出計の細い指針は、1/250、1/500などのちょうどシャッタースピードの位置を指すことはない。FM3Aマニュアル露出モードではいわゆる中間シャッターが切れない(絞り優先AEでは中間シャッターが切れる)。正確に1段分、2段分の露出補正をしたいときは、レンズの絞りリングを微調整して細い指針の方を動かすとよい。


 FM3Aの露出計と露出補正