変換ミス昔話

秀逸な変換ミスの年間賞は「馬食い家内が象サイズになった」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080416-00000912-san-soci

「きしゃのきしゃがきしゃできしゃした」→「貴社の記者が汽車で帰社した」
最近のパソコンは、正確にはWindowsMS-IMEはこれくらいの漢字変換を間違えたりしないが、その昔のワープロ専用機はまずこれを正しく変換できなかった。MS-DOS時代のパソコンは日本語変換のソフトを日本語変換FEP(フロントエンドプロセッサ)と呼んでいて、OS付属の物は本当にメーカが申し訳程度につけているようなものでまず使い物にならなかった。そこでシステムソフト(かつて一太郎で有名)のATOK、管理工学研究所の松茸、エー・アイ・ソフトのWXIIが3強で、これらを購入してインストールすることでやっと実用的な日本語入力環境になったものである(昔話)。
しかしその3強でも変換のレスポンスや精度では、専用の日本語ROMを持つワープロ(これって死後?)専用機に劣り、PCの処理速度向上とATOK8の1MBをついに超える辞書ファイルの登場で劇的に変換精度がよくなった。それまで1MBを超えなかったのは、辞書ファイルがフロッピーディスクに入らなくなるためで、各社とも自粛していたのだろう。システムソフトはハードディスク使用を前提に1MB超の辞書ファイルを採用し、各社ともそれに続いた。
Windows3.1の時代になってもやはりOS付属の日本語変換ソフトは使い物にならず、サードパーティーのソフトを購入していたが、Windows95になり、Windows2000になると、ようやくOS付属のMS-IMEが実用的な変換精度になり、サードパーティー製を買ってインストールすることはなくなった。たぶん日本語変換ソフトを作っていたサードパーティーはこれでソフトが売れなくなったのだろう。初期のMS-IMEはエー・アイ・ソフトのものをエンジンに使っていたと聞いたが、そのうち完全にマイクロソフト日本法人で開発するようになったとか。ともかくWindowsの日本語変換はPCを買ってきた状態で実用レベルになってこれが長く続いていた。
ところが最近MS-IMEがおバカになってきたとか。Windows Vistaは触ったことが無いのでどうなっているのかわからない。もうMS-IMEの開発は日本法人がやっていないということでこの傾向が加速しているらしい。再びサードパーティーにビジネスチャンス到来だろうか。ということでATOKがまた注目されている。こんな変換ミスが話題になるのもMS-IMEの退化が原因か?