渋谷駅の「明日の神話」

昨年11月に渋谷駅に恒久設置された岡本太郎の「明日の神話」を見に行ってきた。

場所は京王井の頭線に通じる連絡通路で、JRから行くなら中央改札を出て井の頭線乗り換えのほうに向かっていけばこの壁画の前を通る。井の頭線からJRに乗り換える人ならば必ずここを通るはずで、毎日数万人はここを通るだろう。その大半は無関心に通り過ぎるかもしれないが、なかには「なんだこれは!」と目を剥く人や拒否する人もいるに違いない。芸術は美術館の中で限られた人しか鑑賞できないというようなものではなく、その辺に打ち棄てられているかのように、誰の目にも触れられるものでなければという岡本太郎にはとてもふさわしい場所だ。
この壁画の誘致で広島や長崎も候補地となり、やはり広島に置かれるべきだったという意見もあるが、そんな政治性を込めるのは作品の卑小化であると思う。ピカソの「ゲルニカ」がゲルニカその地に置かれているだろうか?

渋谷駅の「明日の神話」は北向きで窓の明かりで照らされている。壁画の上に明かり採りの窓がある。東京都近代美術館で見たときは管理された照明下だったから色鮮やかに見えたのだが自然光ではややあっさりと見える。通路だから三脚を立てて撮るわけにはいかないだろうけれど、2階の通路はちょうど鑑賞するのによい位置だし手すりがカメラのブレを抑えるのに使える。




Nikon D200


ORIGINAL LOVE -「明日の神話」-
http://jp.youtube.com/watch?v=IG0tylAt5Jo:MOVIE


渋谷駅での公開当日
http://jp.youtube.com/watch?v=bQbmzSTUuQg:MOVIE


井の頭線沿線の人は毎日「明日の神話」が見られるのか。うらやましい。