悲しい積丹岳の遭難事故

北海道積丹半島積丹岳(1255メートル)で1日、遭難した男性を道警山岳救助隊が稜線(りょうせん)付近で発見、救助作業をしていたところ、雪庇(せっぴ)が崩れて隊員3人と男性が斜面を約200メートル滑落した。救助隊が男性をソリで引き上げる途中、ひもで樹木に結びつけた際に木が折れてソリが滑り落ち、行方がわからなくなった。2日朝になって道警ヘリが標高約1千メートル付近でソリに固定された男性を発見、死亡を確認した。

 余市署によると、遭難したのは札幌市豊平区、会社員藤原隆一さん(38)。スノーボードをするため積丹岳に入り、仲間と下山中の1月31日午後3時半ごろ、山頂付近ではぐれた。藤原さんはその後、雪洞を掘り、簡易テントを使ってビバーク(露営)していると無線で伝えてきたが、道警の救助隊5人が1日正午ごろ、稜線上で倒れているところを発見、救助を進めたが、突然、雪庇が崩れたという。

 道警によると、当時、現場付近は吹雪で視界は5メートルほど。風速約20メートルで気温は零下20度。滑落した藤原さんは意識がもうろうとした状態で自力歩行が困難だったため、救助隊はソリに収容、約1時間かけて尾根の方向に50メートルほど引き上げた。しかし、隊員の疲労も激しくなり、隊員を交代するため一時的にソリを近くにあった直径約5センチのハイマツに結びつけたところ、木が折れたという。
http://www.asahi.com/national/update/0202/TKY200902010152.html

風速20mって・・・まっすぐ歩ことも難しい強風です。気温-20℃って・・・風速を足すと体感温度-40℃になるたまらない状態です。救助隊だろうが誰だろうが、自分の身を守るのが精一杯な状況です。救助隊は死力を尽くしたのだと思います。
どうして雪洞から動いてしまったのだろう?そこから動いたのが消耗につながっただろうに。
アンカーにしてた5cmのハイツが折れてしまったというのも、悪いことが重なってしまった。


ご冥福をお祈りいたします。