山に持っていくレンズを考える

山岳カメラマンの梶山正さんは、通常の山行ではボディ1台に3本の交換レンズ、厳しい山行の場合は1本だそうだ。
山では広角から望遠までカバーし、しかも写りのよいレンズが欲しい、しかも軽いほうがいい。そんなレンズだったら山以外の用途でも欲しくなるが。
山頂で並んで記念撮影のような用途だったら広角レンズがいる。展望が効くときは望遠レンズが欲しい。というわけで山に持っていくレンズの選択は悩ましい。


上の写真はゴールデンウィークの山行で、ボディがNikon FM3Aでレンズは35mmの単焦点レンズだった。FM3Aのようなマニュアルフォーカスのカメラだと便利なズームレンズはあまりないので単焦点から選ぶとしたらどんな状況で撮るのかあらかじめ予想しなければならない。
この場合は残雪の山の広く効いた展望を捉えられるよう35mmの焦点距離にしたが、寄ろうとした場合に足りないと感じた。焦点距離50mmだったらちょうど良かったかもしれない。


沢登りになると撮影の条件は厳しくなる。谷の中は暗くシャッター速度が稼げない場合が多い。
手振れ補正レンズとISO感度増感でなんとかしている。



沢登りだと広角側の出番が多いが、望遠側があるとちょっとした面白い写真が撮れる。



雪山で写真を撮るのは天気の良いときだけと割り切れば、かなり望遠側のレンズも使える。非常に明るいので手振れ補正が必要ないほどシャッター速度が稼げるからである。



Nikonのデジタル1眼ならVR 18-200mmが理想のレンズかなあ、と思ったりするわけですが(買えばの話)、銀塩フルサイズには使えないレンズですのでTamronSigmaの高倍率ズームレンズがいいかもしれません。もちろん軽いレンズの方が望ましいので、山のためといっても一般用途のレンズのニーズとあまり変ることがないですね。