Ai Zoom Nikkor 80-200mm F4S


ピントリングとズームリングが一体化されて、非常に質感の高いレンズです。操作すると病みつきになることでしょう。全体が金属の鏡胴なので昨今のズームレンズとはまるで高級感が違います。もっともこのレンズは定価10万円もしたそうなので、当時は高級レンズだったわけです。今では中古で2万円程度で手に入ります。
昨今のズームレンズは、焦点距離を伸ばすと鏡胴が三段階くらいにのびてなんとも間の抜けた見た目になったりするのですが、この時代のレンズはそんなことはありません。上の写真は焦点距離が200mmの状態です。ピントリング(ニコンの中の人は頑固に距離連動環と言いますが)がこのときボディ側に一番近い状態になります。80mm側に持っていくと、被写界深度を示す美しい曲線の刻印が鏡胴に現われます。
さて写りは、開放からシャープに写る、非常に使えるレンズです。望遠ですので手振れを防ぐためなるべく絞りをあけて使いたい場面が多いのですから開放で使えるのは非常に助かります。焦点距離が変わってもF4を保つところもありがたいです。私はとても好きなレンズです。


Ai Zoom Nikkor 80-200mm F4S 作例

台風で土手に打ちあがってしまったボート
Nikon D200



渓谷の流れ
Nikon FM3A RDP III



師走の青梅街道を急ぐ車たち
Nikon FM3A Fuji SUPERIA VENUS